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2025年12月 長崎県最低賃金が過去最大の引き上げへ

2025.9.28

長崎県最低賃金が過去最大の引き上げに—12月から時給1,031円へ

今回は、長崎県の最低賃金について重要な改定が決定されましたのでご案内いたします。

1.最低賃金の改定内容

長崎労働局は、長崎地方最低賃金審議会の答申を受けて

県内の最低賃金を時給953円 → 1,031円(+78円) とするよう決定しました。この改定は、2025年12月1日から適用されます。

今回の78円引き上げは過去最大の水準であり、初めて県内の最低賃金が1,000円を超えることになります。

2.審議会での状況

労働者側:「生活実態に賃金が追いついていない」と引き上げを強く要望

使用者側:「経営に大きな影響を与える」と強い懸念を表明                  

最終的に公益委員の提案する78円引き上げ案が答申されましたが、使用者側委員が抗議の意味で退席するなど、異例の展開となりました。

3.企業への影響

今回の引き上げにより、最低賃金水準で働く従業員を抱える企業では、人件費の増加が避けられません。                                          例えば、時給960円でパートを雇用していた場合:78円 × 8時間 × 20日 = 月額12,480円/人の増加

5人雇用していれば、月額約62,400円のコスト増となります。

特に、飲食業・小売業・介護業など人件費比率の高い業種は、経営計画への反映が必要です。

4.企業が今から準備すべきこと

①賃金テーブルの見直し
 最低賃金に近い層だけでなく、全体のバランスを考慮する必要があります。  

②就業規則・賃金規程の確認
 最低賃金以下となる時間額が含まれていないか点検が必要です。              

③価格転嫁や業務効率化の検討
 人件費増をどう吸収するか、経営戦略の見直しも重要になります。              

④助成金や支援制度の活用
 業務改善助成金など、人件費引き上げに対応する制度を活用できる場合があります。 業務改善助成金については、受給条件の拡充がありました。                 

5.ご相談への対応

今回の引き上げは経営に少なくない影響を与える可能性があります。
当事務所では、 

賃金制度の見直し

助成金活用のご提案

就業規則の整備 などのサポートを行っております。ぜひお気軽にご相談ください。

【業務改善助成金のご案内】https://www.mhlw.go.jp/stf/seisakunitsuite/bunya/koyou_roudou/roudoukijun/zigyonushi/shienjigyou/03.html

投稿者プロフィール

横尾 忠則
横尾 忠則社会保険労務士
私たちは40年以上長崎県とその周辺地域を中心としたお客様の支援をさせていただいております。
皆様が安心して企業経営に集中できるよう、人事労務についてのご不安や疑問への丁寧かつ迅速な対応をモットーにより良い労働環境づくりのお手伝いをさせていただければと考えております。